今日7月28日は、歴史小説の巨匠、司馬遼太郎の命日「菜の花忌」です。歴史上の人物を通して組織や人間のあり方を問い続けた彼の作品は、多くの経営者やリーダーに愛読されてきました。その言葉は、時代を超えて現代のビジネス社会にも鋭く突き刺さります。
「人間の集団における最大の悪は、無智、無思慮、無感覚である。」
小説家 司馬遼太郎
「知らないこと(無智)」「考えないこと(無思慮)」「感じようとしないこと(無感覚)」。これらは現代の言葉で「思考停止」や「当事者意識の欠如」と言い換えられます。市場の変化、顧客の声、同僚の苦境。組織に現れる様々なサインを見て見ぬふりをすることが、結果として組織全体を大きなリスクに晒します。
リーダーは、メンバーが自由に情報を得て、自ら考え、感じたことを率直に発言できる環境を作らなければなりません。この言葉は、健全な組織とは、知的好奇心と感受性に溢れた個人の集まりであることを教えてくれます。