宮本茂「急いで作られたゲームは、永遠に悪いままだ。」

今日9月13日は、1985年にファミリーコンピュータ用ソフト『スーパーマリオブラザーズ』が発売された、ゲームの歴史における記念すべき日です。世界中の人々を魅了したこのゲームを生み出した任天堂の宮本茂氏の言葉は、ものづくりの本質を教えてくれます。

「遅れているゲームは、いずれは良いものになる。だが、急いで作られたゲームは、永遠に悪いままだ。」

ゲームクリエイター、任天堂代表取締役フェロー 宮本 茂

ビジネスの世界では、納期やリリースタイミングは絶対的なものとして扱われがちです。しかし、宮本氏のこの哲学は、短期的なスケジュールよりも、長期的な顧客の信頼とブランドの価値を優先すべきであるという、強い信念を示しているようです。一度、質の低いものを提供してしまえば、「あの会社の製品はダメだ」という記憶は残り続け、築き上げてきた信頼を回復するのは非常に困難です。一方で、発売の遅れは一時的な失望を生むかもしれませんが、最終的に素晴らしい体験が届けられれば、それはやがて喝采に変わるでしょう。これはゲーム開発に限らず、あらゆるものづくりやサービス提供において、私たちが常に心に留めておくべき姿勢なのかもしれません。

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